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2010年6月 8日 (火)

続・勇気?

随分前に書いたブログ

長くなるからまたにしようと言って

まだ書いていないことがあった。

急に書きたくなったので、書こう。

去年、セドナへ行った。

それはニューヨークからすぐ日本へ帰ってしまうのが勿体無くて。

どこかに寄り道したくて…そこへ行くことに決めた。

行ってみて思ったけれど、セドナは私がいつかTVで見た、私をそこへ行ってみたいと思わせた場所ではなかった。赤い岩はあるけれど、私が見たのはセドナではない。

行く前から、違うかもしれないと思っていたけれど、それでもセドナに行ってみたくなっていた。

ニューヨークには色んなものがあり、無い物がないような場所で。

そんな場所にいると、不思議と物欲が湧いてくる。

物だけでなく、あそこに行きたい、こっちにも行きたい、もっともっとという具合に。

そんな自分が可笑しく思えるくらい、セドナでは物欲が沸かない。

自分がそこに立っていられることが、なんとも幸せで、

ここにいられるだけで充分だと思えた。

息を吸って、そこにいられる喜びは、

自分の内側がとても静かで波立つことがない。

あれもこれもと駆け回っていた私の内側は、それは楽しくて仕方ないのだけれど、手に入るものもあれば手に入らないものがあるし、もっと欲しいもっと楽しみたい思いは、新しく生まれ続けて行き着くところがない。終わりなく忙しい。

だから、とても静かな内側が、とても心地よかった。

そんなセドナでの最終日。

人が少ない早朝、あるレッドロックへ登りに行った。

入口付近で、たまたま前日に見掛けた日本人グループと出会う。

お1人ですか?

え~っ、大丈夫ですか?

…お気をつけて。

そんな言葉を掛けられて見上げる先は、確かにものすごく急な上りのレッドロック。私とその帰っていくグループ以外には…誰もいない。

本で読んでいたけれど、大変だと書いていたけれど、人が登れるんだから私だって出来るはず。なんの不安もなく決めたことが、無謀だったのか?1人は危険なのか?一気に不安になる。

一番上まで行けたとしても、降りる時はどうすればいいんだろう…

私は斜面が苦手。急な下りが苦手。滑ることがとても怖い。となると、帰りが気になって、これまた進んでいくことを不安にさせる。

とにかく、ひたすら上を目指そう。降りる時はまたその時だ。なんとかなる。レッドロックが見守ってくれる!そう思い込む。

そして、行き着いたその先には、今まで見たこともない景色が広がっていた。降りる不安は私の心の隅にずっといるけど。

誰の声も聞こえないそのてっぺんで、ゴロンと寝転んだ。

きっと誰か来るはず。そしたら降りていってみよう。

誰もまだいないかもしれない早朝を狙ってきた私は、その場所で誰かが来るのを待っている。こんな広い場所で1人きりでいることが、気持ちよくも、また心細くもある。

いくつかの声が小さく聞こえてきた。

来た来た…。

そのてっぺんから1つ下の場所へ降りてみる。

毎日の散歩にこのレッドロックを訪れるという、とっても優しそうなおじさんがやって来た。セドナが大好きになって移り住んだらしい。

解ったり解らなかったりする英語で話しながら、私は降りるのがとても怖いと言ってみた。

おじさんは、何が?とでも言いたげに、ちっとも怖くないと言った。自分は毎日ここに来てるんだから、いい道が解っている。その通りに行けば怖くないよと。そして、一緒に降りてあげると言ってくれた。

あなたは私のことを待ってたんでしょ?と言って笑っていた。

まだ登ってもいない所で帰りのことを不安に思い、でも大丈夫だと上までやって来た。行くと決めてからはどんどん足が前に出ていくだけだった。そして、不安な下りには私と一緒に降りてくれる人がいる。1人ではきっとそんな簡単ではなかったはずの下り。誰かがこうして助けてくれるなんて考えもしなかった下り。

以前に「勇気」を書いていたら、そんなレッドロックでの出来事を思い出した。

苦しい時に踏み出す1歩は心細いものだけれど、その1歩の所に、くよくよしていた時には想像もつかなかった新しい世界が広がっていることがある。~「ことばの雫」星野富弘~

そんな日のことを、ずっと覚えていたいconfidentDscn2815

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コメント

emikoさん

わぁconfident
えみこさんのその1歩はどんな1歩だったんだろう?
聞いてみたいな~

いたるところに1歩があって。
あ、今の1歩だったなと、出した後に気づくこともあるし、
あーーー1歩が出ない~って立ち止まることもある。
知らないうちに1歩を出して進んでいるくらいがいいわ。
いろんな心が邪魔してるんかなcatface
ぴょんぴょん足が出ていく時はあるもん。
私、旅してる時ぴょんぴょんしてる気がする。

投稿: iri | 2010年6月 9日 (水) 10時16分

もしかして、みわさん
まさに「一歩を踏み出す」
という人生の岐路に立っているのかしら?
なんて深読みしてしまいました。

みわさんのブログ見て、私も一歩踏み出す時の不安と
乗り越えた時の爽快感を思い出しました。
普段の生活の中では、すっかり忘れてしまっていた。
思い出せてうれしい
ありがとう〜happy01

投稿: emiko | 2010年6月 8日 (火) 20時16分

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